湖まち~海まち~山まち Diary

湖まち、海まち、山まちで生きる日々の記録

こうせざるをえないのか

私は中国が嫌いではありません。むしろ、中国のファンでしょう。観光に行きたい国です。中国に行く機会があると、街を歩き回りました。

おばさんから、中国人と間違われて、声をかけられました。「ごめんなさい、日本人です。中国語わかりません」と片言の中国語で行っても、怒られているような話し方で、話を続けてきます。笑いながらです。

どこにいるかわからなくなり、言葉はわからないなりに、地図をかいたり、漢字を書いたりして、タクシーがつかまる場所まで案内されて、ホテルまで帰ったこともあります。

ある会社に行くときに、タクシーで着いたところは、目的の会社ではありませんでした。その会社の守衛さんに教えてもらって、歩いていくことにしました。歩いていると、ボロボロの小さな車が止まり、乗って行けというのです。かわいい女性でした。

どうも、私が行こうとしている会社の人のようです。守衛さんが、彼女に言ったのかもしれません。歩くのと同じぐらいのスピードですが、とても助かりました。暑い日で、雨上がりで、道がぬかるんでいましたから。

列車の硬座に乗ることがありました。一番下のクラスの座席です。木の板でできたイスです。私の席にちいさな子供が座っていました。すぐに、おばちゃんが子供を抱いて、座れるようにしてくれました。私が降りる駅まで、ノートに絵をかいて子供と遊んでいました。

退職したら、中国をまわりたいなあと考えていたのです。そのために、中国語も少しはしゃべれるように努力しました。ある程度通じるようになったのです。

でも、コロナ以降、中国は遠い国になりました。

まして、今日、新聞を読んで、中国を歩き回ることはかなわない夢になりそうだと覚悟しました。

このような国に、好きでも行けません。中国の友人たちはいい人ですが。言論の自由がなく、いつ誰かに連絡されて、身に覚えのない理由で逮捕されるかもしれません。

日本国は、全力で誤解を解いて、助け出してくれるでしょうか。

外国人だけでなく、中国人のなかでも、密告があるかもしれません。むしろ、政敵を除くために、外国人でなく中国人を密告しやすくしたのかもしれません。これでは現代版文化大革命です。それほど中国内は、不安定要素や、国内での政敵のスパイが増加していることでしょうか。

そんなことを考えると、ますます恐怖が膨らんでいきます。観光にも行けません。駐在者は、いつもおびえておられることでしょう。信じていた従業員に、「○○○を批判している」と密告されるかもしれません。文化大革命時代の情景が思い出されます。

文化大革命を知らない世代が増えているのですね。赤い小冊子。今は、携帯が、「赤い小冊子」のようになりかけています。

私は、中国が好きです。