湖まち~海まち~山まち Diary

湖まち、海まち、山まちで生きる日々の記録

蚊遣り豚(かやりぶた)

2022年4月5日(火)

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蚊遣り豚

玄関戸を開けるときに、蚊がいると、家の中に入らないよう手で蚊を追い払う時期でしょうか。蚊が目立つようになりました。まだ、血を吸ってくる蚊には会っていません。でも15℃以上になってくると、血を吸う蚊が出てくるようです。

そこで登場するのが、「蚊遣り豚」なんですね。上の写真のようなものです。写真は日本製1200円~4000円(今回1200円 amazonにて購入)、ベトナム製600円(コメリにて購入)のものです。どちらが日本製でしょうか。(日本製の価格はピンキリです)

右が日本製で、左がベトナム製です。

メリハリのない胴体、かわいいとは思えない。目と耳の穴は同じ大きさです。手間を省きましたか。付いていた取っ手は、繊維の紐で燃えそうでしたので取りました。蚊取り線香をひっかける針金の切断箇所は、バリが出ていて、指を切る危険性があり、やすりでバリを取りました。日本からの指示で、ベトナムで作っているなら、指示している日本側のセンスの問題と管理不足でしょう。そう思いました。

ずっと考えていたんですが、ベトナム製はナマズのように見えませんか。ベトナムでは、蚊遣り器を使っているのかな、代表的は形状はどのようなものがあるのかな。ちょっと知りたいところですね。

これを見ていると、海外のお土産店で見かける日本製でない日本人形を思い出します。日本人なら、すぐに日本製でないと見抜けるんですが、海外の人には見抜けないのかもしれないですね。日本製でない日本のものは、日本人からすれば、違和感を感じてしまうのです。その感覚は大切にしましょう。

 

日本製の「蚊遣り器」は三重県四日市市菰野町(こものちょう)の萬古焼き(ばんこやき)が有名です。ここでは、耐熱性に優れた急須、土鍋などが作られているそうです。空焚きにも耐久力があるそうです。陶土原料に含まれるリチューム鉱石が含まれているからだそうです。

なぜ豚の形をしているのか。「火伏せ(火よけ)の神であるイノシシ」からの発想のようです。江戸後期に、この器で松、杉、よもぎの青葉をいぶして、虫よけにしていたのです。火を使っていましたから、火伏の神が必要でした。

豚の中に蚊取り線香を入れておくと、周りに火が移り広がらない、雨が降ってきても火が消えないといういいところがあります。私は、長年の間、豚を使っています。

除虫菊の殺虫成分を線香に練りこんだ、渦巻き形の線香が発売されたのは大正のころです。「金鳥大日本除虫菊株式会社ですね。渦巻き形の線香で、7時間ぐらい線香が持続します。(計測はしていません)

私の小さいころ、この線香のにおいをかいで遊んでいました。縁側で、くゆらしていましたね。線香花火するとき、スイカを食べるとき、行水たらい(ビニールプール)で遊んだとき、キャンプなどいろんな夏の思い出は、蚊取り線香のにおいとつながります。

いまの液体電子蚊取りにはできない思い出です。液体電子蚊取りは電気がないと役に立ちませんね。防災グッズに、渦巻き蚊取り線香も入れておきましょう。

私は、蚊をあまり怖がりません。しかし、東南アジアでは、人を殺す怖い生物なのです。タイで、毎週末蚊の駆除のために、工場全体に薬をまくところがありました。いすゞ自動車工場でした。薬散布日は、残業できません。この散布された中にいると、呼吸することができません。白い煙に追われて、工場から飛び出した経験があります。

それだけ蚊を怖がっているのです。「蚊遣り器」のような情緒的なものどころではないのでしょうか。